100人を超える頂点に立った、圧倒的な「自然体」
泉谷星奈さんは、赤ちゃんの時にデビューしています。
だから、色々なドラマの各所に出演しています。
私が改めて、『泉谷星奈さんって、天才よ~!!』と思ったのは、
皆様も記憶に新しいのではないでしょうか、
2024年の夏、日本中を優しく、そして切なく包み込んだ
フジテレビ系ドラマ『海のはじまり』。
Snow Manの目黒蓮さんが主演を務め、
親子の絆や命の繋がりを丁寧に描いた名作です。
目黒さんの、突然、父親たるを求められて一生懸命父親へと成長していく姿。
海ちゃんへの愛情ゆえに切なげな演技も、心に沁みるドラマでした。
あの作品で、物語の鍵を握る「南雲海」役を演じていたのが、星奈さんでした。
実は彼女、この役を射止めるために、100人を超える候補者の中から、
何次にもわたる過酷なオーディションを勝ち抜いてきたのだそうです。
ウィキペディアをはじめとするメディアの情報を拝見しても、
その選考過程がいかに厳格なものであったかが伺い知れます。
でも、彼女の演技を一度でも目にすれば、なぜ彼女が選ばれたのか、
誰もが納得してしまうはず。
彼女の演技は、「演じている」という感覚を観る者に抱かせません。
そこにいるのは、台本を読み込んできた子役ではなく、
ただただ一生懸命に生きている一人の少女、そのものなのです。
笑うときは、顔いっぱいに喜びを滲ませ、悲しいときには、
言葉にならない感情がその瞳から溢れ出す。
その「自然体」の佇まいは、数多の経験を積んだベテラン俳優でさえも
圧倒されるほどの純粋さを放っていました。
泉谷裕紀さんの演技がすごいのは、子どもらしさを「可愛さ」で押し切らないところです。
子どもは子どもなりに、場の空気を読みます。
大人の気分を感じ取り、言葉にできないまま、飲み込んでしまうこともある。

そういう“子どもの現実”を、彼女は過剰に演じない。
演じるのではなく、ただ自然にそのように存在する。
だからこそ、大人女子が幼かったときの記憶と感覚や、子育ての最中に抱いた言いようのない切なさ――が、ふっと引き出されるのです。
星奈さんの素晴らしいところは、セリフのない瞬間の「間」です。
誰かの言葉を聴いているときの表情、ふとした瞬間の視線の落とし方。
そこに、彼女が演じるキャラクターの「心」が宿っている。
これは教えられてできることではなく、彼女が生まれ持った類まれなる共感能力と、感性の豊かさゆえなのでしょう。
私たち40代、50代の女性は、人生において多くの経験を重ねてきました。
それゆえに、どこか「嘘」や「作為」に敏感になってしまうところがありますよね。
ですが、星奈さんの演技には、そんな私たちのフィルターさえも
軽々と飛び越えてくる、真っ直ぐな誠実さがあるのです。


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